アメリカで働ける!学生向けOPT申請方法

アメリカの学校に通っている方は春学期の終わりが近づいてきて、中にはこの春・夏に卒業予定の方もいるのではないのでしょうか?今回はアメリカの学校でも学位を修得した場合に得られる労働許可、Optional Practical Training (OPT)の申請方法などについて紹介していきます。

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初めに、OPTって?

アメリカ移民局(USCIS)のウェブサイトによると、OPTとは、F1ビザを保持する学生のための、学習分野に直接関連する一時的な雇用です。学業を終える前または終えた後に申請することで、最長12ヶ月の労働許可を与えられます。

Optional Practical Training (OPT) is temporary employment that is directly related to an F-1 student’s major area of study.

USCISページより引用

OPTにも2種類あり、学業を終了する前に申請するPre-Completion OPTと終了したのちに申請するPost-Completion OPTがあります。

どちらも労働許可を与えられますが、Pre-Completion OPTの場合、学校と並行して働く場合には週20時間に限られています。また、Pre-Completion OPTで週20時間、最長期間の1年間働いた場合には、その後のPost-Completion OPTへの影響として、期間が6ヶ月分減らされます。フルタイムとして、Pre-Completion OPTで週40時間を1年間続けた場合には、Post-Completion OPTへの資格がなくなってしまうので、ご注意ください。

OPTの条件

Pre-Completion OPTの場合、フルタイムの学生として学校に1年間所属したのち、資格が与えられます。どんな学校でいいわけではなく、ICE(アメリカ合衆国移民・関税執行局)によってSEVPとして公認された学校に所属することが必要となります。F-1ビザが必須というわけではなく、1年間所属すれば、要件を満たすことができます。

Post-Completion OPTは、SEVP公認された学校で学業を終えたのち、申請することができます。語学学校などで英語を第二言語として学習している場合はOPTの要件に値せず、公認の学校で学士号や修了証を修めることが必要です。

STEMでのOPT延長

Pre-Completion OPTとPost-Completion OPTはどちらも最長期間が12か月ですが、例外としてSTEM OPTは追加で24ヶ月の延長ができます。

STEMとはScience、Technology、Engineering、Mathを省略したもので、これらに関する特定の学位を修得する場合に延長の資格が得られます。合計で3年間ほど、就労許可が与えられるので、専攻する学問は当てはまるのか要チェックです。

OPT申請方法

1. 学校に申請

初めに、所属する学校にOPT申請をする旨を伝える必要があります。依頼を受けて学校側はI-20フォームに署名をし、SEVISに記録することでOPTの承認・推薦を行います。学校により、アドバイザーによる卒業見込みのサインやリクエストフォームの提出が必要な場合もあるので、学校のホームページや国際部に確認してください。

2. I-765を提出

OPT許可はI-20の2ページ目に示され承認されたのち、I-765フォームをUSCISに提出します。I-765フォームは就労許可申請のためのもので、EAD(Employment Authorization Document・労働許可証)をリクエストできます。

USCISより引用

I-765フォームが承認されたのち、1-2週間で上の写真のようなEADカードが郵送されます。F-765が承認され、EADカードを受け取った後のみPre-Completion OPTまたはPost-Completion OPTとして働き始められます。

こちらからI-765フォームのpdfへ飛ぶことができます。プリントアウトして郵送で申請することもできますが、オンラインであれば申請状況が保留中・審査中、などの確認ができるため、Webサイトで情報を入力するオンライン申請が奨励されています。

ここからオンライン申請リンクへ飛びますが、申請する前にUSCISでのアカウント作成、事前にあればログインしたのちに、I-765のための情報を入れていきます。

フォームを埋めるときに必要なドキュメントとして、

  • I-94レコード
  • パスポート
  • 学生ビザ
  • 学校からの署名付きI-20
  • 写真 (過去30日以内に撮ったものでパスポートスタイル)
  • 在学証明証 (Pre-Completion OPTのみ。1年間以上の在学を証明するもの)
  • 過去のEAD (あれば)

これらを用意しておくと、入力が簡単に進みます。

OPT申請時期

Pre-Completion OPT、Post-Completion OPT、そしてSTAMの延長を申請できる時期がそれぞれ違ってきます。

Pre-Completion OPT

一つ目の条件として、学校側からの、SEVISに記録されたOPTの承認・推薦をもらった後に申請が可能となります。

そして、学校へ入学し1年経つ日の90日前からOPTへの申し込みが可能になります。

Post-Completion OPT

Pre-Completion OPTと同じように、SEVISへの記録が申請前に必要です。

学校側が記録した日から30日以内に申請する必要があります。

学位を修得する90日前から申請が可能で、また、修得後60日経ってしまうとOPTの資格を失ってしまいます。言い換えると、卒業の3ヶ月前からOPTへの申し込みが始まり、卒業の2ヶ月経った日が締め切り日です。

STEMの延長

STEMも同様に、申請前にSEVISの記録が必要ですが、Post-Completion OPTよりは日が伸びて、学校が記録した日からの60日以内であれば申し込み可能です。

そして、延長の申請になるため、現在のOPTが失効する90日前から申請することができます。

OPT申請中の帰国

学校を卒業しOPTで仕事を始める前に、一度きりがついたという事で日本への帰国を考える方も多いのではないでしょうか?

OPT申請はアメリカ国内で行う必要がありますが、一度申請し受理待ちであればアメリカ国外へ出て戻ってくることができます。ただ、ここで一つ注意しなければいけないのは、OPTでの就労が許可され、EADカードが発行された場合、再入国にはそのEADカードなどが必要になってしまいます。

先ほど説明したように、EADカードは郵送でアメリカ国内のアドレスに送られてきます。OPTへの申し込みが完了し保留中に帰国し、その帰国中にEADが発行されてしまった場合は、再入国するためにアメリカにいる友達などにEADカードを送ってもらうことになってしまいます。

USCISがアプリケーションを受け取り受理するまでは60日から90日ほどかかると言われていますが、申請した日、OPTをスタートする日、またそれぞれの条件によって時間は変わってくるでしょう。

働くために必要なEADカードをアメリカから日本に送ってくる時間や保証も考慮すると、卒業前かOPTを始めた後に帰国するのが安全だと言えるでしょう。

まとめ

最後に、今回はOPTについて、申請方法、申請時期、帰国時の注意点などを簡単に説明しました。申請する場合にはフォーム記入に必要な書類であったり手数料も必要になるので詳細についてはUSCISのホームページやご自身の学校の国際部などへお問い合わせください。

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