先月に行われたニューヨークファッションウィーク（NYFW）。今シーズンは特に「遊び心あるオーバーサイズ」なルックが多かった印象が受けられました。今日はその中から注目度の高かったショーをご紹介します。
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Marc Jacobs
40周年を迎えたマーク・ジェイコブス。きれいに縫製された服たちはどれもモデルのサイズに合っていなかったり、腕やウエストがジャストサイズでなかったりして人間らしい動きを感じさせないものばかり。まるでお人形に服を着せたような、シンプルながらも遊び心のあるコレクションでユニークな世界観を披露しました。ユーモラスな特大デザインのセットで溢れた会場や、1960年代のようなボリューミーなブローアウト・ヘアスタイルも印象的。
Carolina Herrera
Carolina Herreraの今シーズンはドレススタイルが多めの華やかなコレクション。モノトーンを基調としながらも赤や黄色などの鮮やかな原色やダイナミックなストライプ、繊細な花柄、スパンコールのアップリケが施された、花束のように豪華なランウェイを披露しました。誇張されたウエストとシャープなショルダー、大きなフリルで女性らしい力強さを見出しました。
Michael Kors
今回のコレクションの見出しは "Timelessness"（時を超越したもの）。20年後、30年後でも変わらない価値を表現した洗練された作品たちは、まさに”クリーンガール”の美学（ニュートラルなカラー、シンプルなデザイン、最小限のジュエリー）を感じさせる、今を生きる女性の強さと自信を表現するコレクションとなりました。
Coach
今回Coachが発表したのは、絵に描いたようにロマンティックなことだったり、現実的で緊張感のある出来事だったり、様々なことが同時に起こるこのニューヨークという街にインスピレーションを受けたというコレクション。再利用された素材を積極的に使うことに焦点を当て、デニムとレザーをふんだんに使用したNYの活気あふれるショーを披露しました。
Tommy Hilfiger
数シーズン休んでいたトミー・ヒルフィガーがニューヨークのファッションウィークに戻ってきました！そんなTOMMY HILFIGERの今シーズンのコレクションのテーマは1990年代のアイビーリーグ。ブランドの得意とするプレッピー(上流階級)でクラシックなアメリカスタイルの祭典を作り上げました。ツイード、コーデュロイ、厚手のウールニットなどのプレッピースタイルな素材、オーバーサイズの襟やプリーツスカート、ピーコート、ラグビーシャツをメインとしたショーはまさにトミーヒルフィガーの復活を感じさせるものでした。
Anna Sui
アナ・スイのAW24コレクションがテーマとしたのはイギリスの田園風景。現代のニューヨークの街で古き良きロンドンの世界観を作り上げました。1920年代から1930年代にかけてのロンドンのナイトクラブや働く女性を彷彿とさせるスタイルなど、当時台頭していた革命的な陶芸家などの作品にインスパイアされた作品を披露しました。
Helmut Lang
Peter Doがデザイナーを務めたHelmut Langは2月8日、公式ショーカレンダーの最初のコレクションを発表。シルクのバブルラップパンツ、スマートなスーツからのぞくニットのバラクラバ、風化したサンドカラーのデニム、柔らかな鎧のようなパフジャケットなどのユニークなアイテムがファッションウィークのスタートを飾りました。1日に様々なことが起こるニューヨークの生活に寄り添うツールを提供するということがコンセプトだとか。
AREA
過去にも古代建築や虫をテーマにしたりと毎シーズン斬新なコレクションを発表するAreaはブランド設立10周年を記念する今回、「見ることと見られること」をテーマにしたコレクションを発表。観客は服を見つめ、服は大きくてたくさんのギョロ目で見つめ返す、というシュールで新しい観点のコレクションは、1920年代の漫画の目や60年代のポップ・アートからヒントを得たそうです。
THOM BROWNE
今回一番の注目を集めたトム・ブラウン。ファッションウィーク最終日であるバレンタインデーにコレクションを披露し会場を締めくくりました。今回のトムブラウンのコレクションはエドガー・アラン・ポー（Edger Allan Poe）の物語詩『ワタリガラス（The Raven）にインスパイアされたダークでファンタジーな世界観。ブラウンのコレクションは、テーラリング、ツイード、レザー、そして複雑な刺繍に至るまで、モノトーンで統一され、女優 キャリー・クーン（Carrie Coon）によるワタリガラスの朗読の中でショーが行われました。
